磁場閉じ込め核融合炉の実現には、高温・高密度の高性能プラズマを生成し、維持することが必要です。
本研究室では、核融合科学研究所の大型ヘリカル装置において、主に高周波波動を用いて高性能なプラズマの生成・加熱・維持するための研究を行っています。
また、プラズマ生成・加熱の高効率化やプラズマのさらなる高性能化には、生成したプラズマの性質を調べることも重要です。多数の荷電粒子からなり、複雑な振る舞いを示すプラズマの物性を明らかにするために、高エネルギー重イオンビームや高周波波動を用いた先進的な計測器を開発し、その計測結果に基づいた物理研究も並行して進めています。
主な研究テーマ
- 電子サイクロトロン加熱(Electron Cyclotron Heating : ECH)
- ECHを用いた高電子温度プラズマの生成
- ECHを用いた電子温度、密度、電流分布制御
- ジャイロトロンを用いた協同Thomson散乱によるイオン温度計測法の開発
* 現状に関する解説記事(NIFS News 2010年12月)はこちら)
- ECHのための大電力ミリ波源と伝送素子の開発
* 核融合研のホームページに解説があります。(こちら)
- 重イオンビームプローブ(Heavy Ion Beam Probe : HIBP)計測法の開発
- 電位分布形成機構の解明と、電位分布形成と閉じ込め特性の関係の研究
- 高速イオンによって励起される揺らぎの研究
- 微視的乱流計測のためのHIBPの高性能化
- HIBP高性能化のための先進的な荷電粒子ビーム制御法の開発
* プラズマ・核融合学会誌に解説記事があります。(こちら)
大学院生(卒業生)の研究テーマ
(2015年卒業)
- 電子サイクロトン共鳴加熱時の吸収電力評価及び熱 ・粒子輸送メカニズムの解明 (牧野良平(博士))
- 電子サイクロトロン共鳴加熱のためのリアルタイム電力/偏波モニター装置の開発 (小林賢矢(修士))
(2014年卒業)
- 高精度協同トムソン散乱計測のためのミリ波帯大電力ジャイロトロンにおける不要モード発振抑制に関する研究 (小笠原慎弥(博士))
- LHDプラズマの二次元電位分布計測のための重イオンビームプローブ用軌道最適化システムの開発 (倉地正也(修士))
(2013年)
- 電子サイクロトロン共鳴加熱による密度クランピングに関する研究 (牧野良平(修士))
(2012年卒業)
- 大電流を有するLHDプラズマにおける電位計測のための重イオンビームプローブ用ビーム軌道制御法の開発 (中村充希(修士))
<エネルギー理工専攻東井研と連携>
(2010年卒業)
- LHDにおける重イオンビームプローブビーム軌道のデジタルシグナルプロセッサを用いた実時間制御
(関連論文) (中村誠俊(修士))
<エネルギー理工専攻東井研と連携>
- LHDにおけるマイクロ波を用いた協同トムソン散乱に関する研究 (田村奈美子(修士)
<エネルギー理工専攻東井研と連携>
核融合各分野の専門家が核融合研にいますので、上記にとらわれずに研究の幅を広げることが可能です。
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